ブリスヴィラ歳時記 波佐見に住まう - 波佐見の夜桜 -
- 2020.04.07
- ブリスヴィラ歳時記
温泉帰りに、川沿いの桜並木を歩きました
湯上りの汗ばむ顔に、冷たい夜風が心地よいこと・・
ブリスヴィラ波佐見からほんの数分、橋を渡ると闇夜に照らし出された満開の桜が川沿いに続きます
ここで夜桜を見に行くのは、初めての事
暗闇で浮かび上がる満開の桜は
薄墨色の妖艶な雰囲気を醸し出します
歌舞伎の演目「関扉」(せきのと)には、土地に伝わる桜の老木から、桜の精が現れる場面があります
薄墨色の裾引きの衣装に、枝垂れ桜の模様がうっすらと施され
花魁を思わせる出立の玉三郎が、白い帯を前で結んで、闇夜に浮かび上がる姿を思い出しました
鳥も寝静まる時間、聞こえて来るのは川のせせらぎだけ・・
湯冷めする前に帰り、寝支度をしながらも、
ふと頭をよぎるのは、夜桜の景色・・
もの言わぬ夜桜が、床についても語りかけてくるようでした・・
2020.4.7 KANZAアドバイザー 中西 智子
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