Bliss Villa 波佐見紀行 師走 その2 器替える人々
- 2014.12.08
- ブリスヴィラ歳時記
波佐見での行事には、智慧が感じられます。
先日行われた皿山でのこの催しも然り。
「器替えまつり」は、うつわがえまつりかと思いきや「きかえまつり」と知り、な~るほど!と感心しました。
主旨は、家庭で使わなくなったり欠けてしまった器を持ち寄ることで、新品の器を安く購入でき、持ち寄られた古い器はエコタイルとして生まれ変わるとのこと。
器は、腐るものでもなく、大事に使えばずっと使えるものです。
昨今、断捨離ブームですが、選んだ器には思い入れも有り、なかなか処分できるものではありません。
そんな中で、「新しい器を買う理由」を教えて頂きました。
「新年には、新しい器を使うものですよ・・・」と。
強制されるわけでなく、自ずと新しい器を買うように促される
これぞ、智慧の賜物!
消費者としては「既に事足りているのに、あえて買う理由」が欲しいのです。
「足るを知る」ことを美徳としてきた日本人の思想が息づく中で経済も活性化して、生活を支えて行かなければならない財布のひもを緩めるのは、智慧次第といったところでしょうか・・・
智慧に基づいたものごとは、全てが自然です。
かかわる人が、皆ハッピーになります。
器が割れなければずっと使い続け、「飽きた」とか「やっぱりちょっと違うかな~」という、後ろ向きな思いに蓋をしてきた心に、「ECO」という言葉が「古いのを処分して、新しいのを買っていいんですよ~!」と、訪れる人々の背中を押して、私もプチブレイクしてしまいました!
古い器に思い出を盛り、感謝をして手放す時、その人の新しい扉が開きます。
器替え祭りは、新たな人生の扉を開ける機会でもありました・・・
2014.12.8 ロビーマネージャー 中西 智子
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