2016夏 ~冷汁ストーリー その9~ 冷汁碗

2016夏 ~冷汁ストーリー その9~ 冷汁碗

「中西さん、中尾山交流館に冷汁椀を見に行きますから、この日、空けておいて下さいね」
と、佐土原女史から連絡があったのは、四季舎での試食会があって翌週の事。
「はい!」と返事をし、心の内で「喜んで!」とつぶやきました。

波佐見にいながら、なかなか波佐見焼を見に行くことができないのは 車を持たないことが理由の一つにあります。
私は車の免許を持ちません。
波佐見に来た当初、仲間からは、「そんな、冗談でしょ!」と、免許を持たなきゃ人間じゃない!みたいな勢いで、信じてもらえませんでしたが、最近は誰もそのことに触れなくなりました(笑)

そのようなこともあり、こんな機会を捉えて、波佐見焼を見に連れて行ってもらえるのは、何とも嬉しいことなのです。
既に、サンプルとして、数個お預かりしていましたが、今回は購入とあって、選ぶにしても全体の柄のバランスを考えながら、偏りがないように、選んでは、机に並べていきます。

交流館には、私たちの他に、女性のお客様が一人いらっしゃいました。
あれこれ迷っていらして、そのうちに、また一人見えて、色々説明をしています。
窯元の方のようです。ご自分が作った器を、一所懸命説明する姿には、心を打たれるものがあります。

私は職人さんが好きです。
嘘がなくて、まっすぐで・・その姿に触れるたびに、こうありたいと思うのです。

展示陳列された波佐見焼に目移りしながら、ブリスヴィラの冷汁椀が決まりました・・

・・・続く・・・

2016.8.23 ロビーマネージャー 中西 智子