ブリスヴィラ歳時記 波佐見に住まう ー波佐見のヤモリの物語ー
- 2018.09.19
- ブリスヴィラ歳時記
九月に入ってからというもの、一気に涼しくなり、早い秋の訪れに、戸惑いを隠せないのは私ばかりではないようです
朝夕がとても涼しく、薄手の毛布を一枚出したほど
ある日の夜
窓を開けて、鈴虫の音を楽しんでいるうちに、いつの間にかウトウトと寝付いてしまいました・・
朝陽が差込み、冷たい風に目が覚めて、カーテンを開けると、モソモソ動く生き物が窓辺に・・
「ん?」と、よく見ると、
な、なんと、ヤモリが部屋に入って来ているではありませんか!!!私としたことが
網戸を閉めずに寝ていたらしく・・welcome状態・・
キャー!!と、眠気も一気に吹き飛びました!
モップだ何だと、あれこれ使って外へ追いやろうとしますが、
意に反して、部屋の中へ中へと入ってきます
また衣装箱の陰だとか、箪笥の後ろに潜り込んでいくし!
箪笥の下に潜り込んだ時、引出しを全部取り出して、タンスを動かすと
その下に、いる筈のヤモリの姿が見えず、綿ぼこりだけが出てきました・・
さあ、それからヤモリ大捜索!
箪笥をどけて、衣装箱をどけて、綿ぼこりを掃除し、段ボールという段ボールを処分
ヤモリを探すつもりが、いつのまにか断捨離へ
おかげさまで、部屋の中は、隅々まできれいになりましたが、
ヤモリは見つけられず・・・
友人に泣き言を言うと
「ヤモリ、かわいいじゃない。私、つかまえられますよ!」
「ヤモリは家守で、縁起がいいじゃないですか」
「ヤモリとトカゲと、どう違うんだっけ!?」
ヤモリとは、家を清浄にするきっかけを作ってくれるから家守なのかと思ったり・・
友人の、
「そのうち、自分で逃げていくでしょう」
という言葉を頼りに、気付かぬ内に出て行った・・となるよう、祈る日々です・・
2018.9.19 KANZAアドバイザー 中西 智子
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