ブリスヴィラ歳時記 波佐見に住まう 卯月 ─ 花の季節 ─

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DSC_1378.JPGひとしきり雨が降った翌朝、私を外へと誘ったのは、満開の藤の花の姿でした

ブリスヴィラの後ろに位置し、どこからでも見渡せるところに誇らしげに咲いて、人々を魅了します

下まで行ってみると、思ったより高い位置に咲いており、写真を撮るにもままなりません
風に揺れるその様は、何とも優雅で、日本の王朝文化を彩った姿を今に留めます・・

その優雅さとは裏腹に、自然の中で成長する藤の生きざまは何ともしたたか・・
他の木を乗っ取って、しっかり自生しています
乗っ取られた木も、それを甘受し、共に生き延びている姿には、感心せざるおえません

 

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藤は、その優雅さに加えて、甘美な香りを漂わせ、香りに触れた日には、ため息が出ます
ふらふらと近寄ったその矢先、わ!っと目を覚まされるのは、ぶ~ん!という蜂の羽音

藤に群がる熊蜂は、重い体を使って、固く閉じる藤の花を、唯一こじ開けられるしくみになっているのだとか・・
人間にはあまり興味がないようなので、いたずらしない限りは、恐れることもなさそうですが・・

今年、見そびれた川沿いの桜は、満開になってから、強風で、あっという間に散ったと聞きました

陶器まつりにかけて、「花は桜だけではないわよ!」と、家の軒先を彩るご自慢の花々が、静かに見ごろの時を迎えています

 

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2017.4.28 KANZAアドバイザー 中西 智子