ブリスヴィラ歳時記 -朝飯会(ちょうはんかい)-
- 2016.02.01
- ブリスヴィラ歳時記
「波佐見の朝飯会に、一度出てみんね!」と、お誘いを受けて、間もなく一年が経ちます。
念願叶って、年明けの波佐見の行事参加は、朝飯会(ちょうはんかい)から始まりました。
朝飯会は、毎月1回、会場は西ノ原で行われており、今年は20年目を迎え、延べ153回目となります。
6時に集まり、皆でおもむろに用意された朝ご飯を食べ始めます。温かいご飯とお味噌汁。折詰におかずも用意され、それがまた美味しい事!
新年初回の朝飯会に集まったのは、一瀬町長をはじめ、35人ほどの方々でした。話題は何でもよく、仕事の事からプライベートなことまで多岐に亘り、発言の順番は、司会者の方の采配で突然振られます。話す内容など、何の準備もできていませんでしたが、自分の順番が回って来た時に、心から溢れ出る思いを口にしました。
テーブルに置かれた、波佐見焼の器についてです。
愛らしいカップで、食事中は温かいお茶を、食後はコーヒーを入れます。
ニュースで残念に思って視ていたのは、日本を代表する方々の会議で、テーブルに置かれたペットボトルや缶のお茶です。いつの間にかこうなっていました。世の中、効率化が進む中、ここを譲ってはならないでしょう!と思うのが、茶器です。しかも大勢の国民が視ているニュースの中で映し出されるのは、いかがなものかと・・モノづくり日本を謳うのであれば、尚更、本物の茶器を用いて欲しい・・そういう思いがありました。
私にとって器は、心の豊かさを作るお道具の一つです。
肉体と心を育むものは、できるだけ本物の器に入れて口にしたい・・・
常日頃からそう思っていた私の目の前に置かれた波佐見焼の愛らしいカップ、
それに感激したのは言うまでもありません。
豊かな心がここにある・・
健やかな日本の始まりを予感させるもの・・波佐見にはそれがあります。
これから立春に向けて、雪の下で育まれる自然の逞しさ、生き生きした芽吹きこそ
今の波佐見の力のように思えるのです。
2016.2.1 ロビーマネージャー 中西 智子
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