ブリスヴィラ歳時記 波佐見に住まう - 野分 大いなるもの -
- 2021.09.22
- ブリスヴィラ歳時記
迷走した台風が、波佐見を通過していきました
予想を覆す動きに、人々が翻弄されます
昔、日本では台風の事を、「野分(のわけ)」と呼んでいました
その言葉から想像する景色は、いつもより強い風が、野を分けて吹いていく様・・
そこには、恐れや警戒心よりも、いつもと違う自然の様子に
人々の好奇心を刺激する自然現象の一つとして、先人は捉えていたように感じられます
台風は、英語のtypoonに漢字を当てて、台風と言われるようになったとのこと
野分という言葉は、源氏物語でも用いられており、風雅な言葉を創造した先人の心のゆとりに、憧れさえ感じます
大いなる ものが過ぎゆく 野分かな(高浜虚子)
近年の気象には「これまで経験したことがないような」という表現が用いられる時代になりました
台風が野分と感じられる、心にゆとりをもって眺められる自然現象に戻るよう、人類には今、SDGs実践の課題が与えられています
2021.9.21 KANZAアドバイザー 中西 智子
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