ブリスヴィラ歳時記 波佐見に住まう - 春 別れと出会い -

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DSC_2543.JPG春の雨が心に沁み入ります

昨夜半から、予報通り降り始めました・・

波佐見温泉で知り合った女性が他界されたと聞いたのは一昨日の事・・

ここでの暮らしも3年目となりました
波佐見温泉に通っていると、地元の方々の知り合いが増え、時間帯によってコミュニティーができていきます

暫く、顔を見ないと
「あの人は、どがんしとらすやろうか」
と、自ずと気にかかるのは、人の常・・

温泉は身も心も自然体・・心も裸の付き合いになっていきます

DSC_2541.JPG85歳になられたその女性は、品の良い五島出身の女性でした
以前、この辺りで民宿を営まれており、その時の話を聞かせて頂いたものでした・・私が
「鍋焼きうどん用の土鍋があれば・・」と話すと、民宿で使っていらした鍋や波佐見焼のお煮しめ皿も分けて下さいました

持参される洗面器は、いつもピカピカで、この方の民宿は、さぞかし清潔にしていらしたのだろうと感じたものです

ご自分の病気を知りつつ、あえて病院には行かれず、温泉に通ってらっしゃったとのこと・・

一人暮らしでしたが、最後はお嬢さん夫婦がご一緒だったと聞いて、気持ちが救われました

その話を聞かせてくれたおばさんが、突然
「あんた、アスパラのおばちゃん知っとるやろ?ひ孫の生まれて、今度、孫が結婚するって!あそこは四世代同居よ!この冬、すっころんで、手首の骨がひびが入ってたいらしいけど
寝とる暇なかって、料理しよらすってよ・・」

この話の切り替えし・・さすが人生の達人は違います・・

明後日にはこの雨も上がるとのこと

一期一会・・

雨上がりの更なる芽吹きを思いつつ、今は、降る雨を、眺めて過ごしたいと思うのです・・

2018.3.8 KANZAアドバイザー 中西 智子