ブリスヴィラ歳時記 波佐見に住まう -夏の終わり-
- 2016.09.15
- ブリスヴィラ歳時記
「波佐見の夏祭りは、夏の終わりやっけん」と言い切る波佐見の人々の潔さ・・
そこには、夏への憐憫めいたものは何もなく、実りの季節を迎える喜びすら感じます。
夏祭りは、地元婦人会の、のんのこ節で幕が開きます。
菅笠をかぶり、揃いの浴衣を着て、手に持った波佐見焼の皿で、カチカチと拍子をとります。
きちんと揃った振りが美しく、粛々と歩みを進め、夏祭りの幕開けに相応しい光景でした。
今年は、お天気に気をもみました。8月は渇水状態になっていた波佐見でしたが、 よりによって年に一回の花火大会に、雨の予報があり、ホッとするやら心配するやら・・
フロントスタッフのつぶやきが聞こえてきます・・
「子供たちの願いを聞き届けるなら、晴れになってほしいし、農家さんの事を考えれば 雨が降ってほしいし・・神様はどちらの願いば聞き届けてくれらすやろうか・・」
当日は、予報通り、朝から雨が降り出しました。
7月の水神宮の天井画公開以来のまとまった雨です!時折、晴れ間をのぞかせながら、断続的に降り続きました。
午後3時ごろになると、さすがにこれは、花火は上げられないでしょ・・と自分の中では、中止に違いない・・と思っていたら、五時の町内アナウンスで、花火大会決行!と知らされ、ああ、びっくり!
湯治楼の隣に設置された会場では、用意された舞台で、地元の人々の芸が披露されたあと、肌寒い小雨が降る中、賑やかな音を立てて、花火が波佐見の夜空を照らしました。
橋の上から、傘を持って見上げる花火・・
例年は、冷たいものを飲みながら鑑賞するものでしょうが、今年は、ホットコーヒーで体を温めたくなるような、一足早い秋の訪れの中で、花火を見る事になりました・・
この日を境に、風が変わりました・・
ブリスヴィラでは、お泊りになった香港からのお客様が、夏祭りがどれだけ楽しかったか、語ってくださいました。
たとえ、お天気に左右されようとも、花火を見て心躍るのは、お国が違っていても変わらないようです。
2016.9.12 ロビーマネージャー 中西 智子
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