ブリスヴィラ歳時記 ブリスヴィラを支えるモノたち-波佐見焼の噴水
- 2015.05.18
- ブリスヴィラ歳時記
ブリスヴィラには、建築に携わった方々の思いが、形になったものがあります。
この噴水は、そのひとつです。
建築中の現場を訪れた時のこと。庭園の真ん中の八角形の石造りを見て、
「これは何ですか?」と副社長に伺ったところ
「お庭の設計者の方が、ぜひにとご提案された波佐見焼をあしらった噴水です。<湧水の景>という名前までつけてくださっているそうなんですよ」とのこと。
毎朝決まった時間に水が流れ始める噴水は、波佐見焼の器を潤し、一日の始まりを告げてくれるお道具にもなりました。
茶室で波佐見焼の事が話題になると、
「波佐見焼は、窓の外にもございます」とご案内しています。お客様は
「まあ、ほんと!」と、形を変えた波佐見焼の姿に笑みがこぼれ、話題が広がります。
緑美しい木々と相まって、石造りの存在は、庭を引き締め,日々変わりゆく植物と,バランスの取れた景観を演出してくれています。
水を受け止める大きな古い石、それは、おそらく大豆でも挽いた石臼とのこと。
石臼と言えば、茶を挽く石臼が思い出されますが、動物性タンパク質に代わる大事な栄養源であった豆腐料理がおかずの主役を占めていた頃は、このように大きな臼で大豆を挽いていたのでしょう。時代は江戸時代に遡るお道具です。
ブリスヴィラの庭に収まり、目的が変わった石臼は、水が均等に流れるように、職人さんによって、石に細工をされたそうな・・こうした作業を機械に任せず、敢えて手仕事でされる職人さんの心意気は、昔も今も変わらないようです・・
ブリスヴィラの庭にも、時代を受け継いだ新しいモノがひとつ・・・
波佐見講堂へのオマージュも加わり、新たな時代を作るブリスヴィラの立役者です・・機会があれば、ぜひ、ご覧下さいませ・・
2015.5.16 ロビーマネージャー 中西 智子
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